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.NET に関する勉強会資料[computer]

2005-03-06

http://www.seosoft.net/weblog/dotnet/archives/2005/03/_net.html
わたしはこの勉強会出てないんだけど、知人が発表したので、
いちおう掲載、と。
開発者側から見た .NET について、という資料みたい。

個人的には .NET というのは

- 思想
- 実装

の2つに分けたほうが良いと思っている。

思想的には、.NET はネットワークを中心に置いたシステムを
作るための優れた方法論というか考え方なんじゃないかと。
アプリケーションとかOSとかいうのは、考えずに、
これがしたい、あれがしたい、というのをネットワーク的に実現する、
というのが .NET の目的。
今までは Object があって、やることは Object に紐付けして、
Object のふるまいという形で記述してたんだけど、
.NET の思想では、やりたいことを Object に紐付けすることを止めて、
通信に紐付けてるように見えるのですわ。
まあ SOA と考え方は一緒なんだけど、重要なのは Object じゃなくて
Interface だよ、と。
そう考えると .NET もしくは SOA はシステム開発的思想的には、
Object 指向と同じぐらいの大きなパラダイムシフトなんじゃないかと思う。
通信も Object の一種、と言えないことはないので、
Object 指向の考え方でもある程度は理解可能できないことはないけどね。

でも、パラダイムシフトってのは、ぶっちゃけ見方の違いにすぎないので、
今までのテクノロジーを流用するのはわりと簡単。
で、実装的な話をすると、MS では COM の上に Interface を被せて、
.NET の1つの実装を作ったんじゃないかと。
すごく、うまいやり方だと思う。
ただ今後は、MS にとって、重要になってくるのは裏側の技術じゃないので、
ひょっとするとしばらくすると MS は COM を捨てて別な技術に移行するかも。
MS は古い技術を捨てさるのが上手いしね。

MS の戦略としては .NET でうまくシステムの標準化を計って、
次期システムは .NET だよね、という流れにしてから、
1番うまく .NET が動くのは Windows という Application Server だよ、
(OS とはもう言わないっしょ)、と言ってセールスする、
そんな感じかな。
で、MS を使いたくない人は .NET のフリーの実装系を
一生懸命作って、そっちを使う、と。
MS も市場が広がるのは歓迎なのでそういう動きは無視。
そうなりゃわりとみんな幸せかなあ。

Adobe のビジネスモデルと似てるかもな。

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