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オープンソースフリーライダー協会[ネタ]

2006-03-09

http://www.ossfj.org/index.php?OSSFJ

ネタだよネタ。

個人的には設立の趣意に賛同するけどね ;-p

そもそも、フリーライドが駄目、って言うのは、
公共経済学での話だよな。

Wikipedia - フリーライダー

ごみ処理の問題なんかで良く出てくる話。
公共サービスを無料で受ける人が多くなると、
社会的におかしくなっちゃうよ、というそんなシナリオ。
サービスを提供する側にもお金が発生するので
フリーライドは止めようね、とそういう結論に持っていくのが一般的。

ところが、ソフトウェアに関しては、流通させるだけなら、
そんなにお金がかかんないんだよね。
なので、公共的な視点から見ると、利用者が勝手に使う、
ということに関しては、フリーライドで良いじゃん、と思う。

とか言うと、ソフトウェアを作ってる人が儲からないじゃないか、
ということを言う人が必ずいるんだけど、
ソフトウェアを書けばちゃんとお金になる、っていうのは、
多分今だけ通用するファンタジーだと思うよ。
ユーザはソフトウェアを書く、という行為自体に、
お金を払ってるわけじゃないしね。

ユーザは、ソフトウェアを使ってなにかする、
ということにお金を払っていて、そういうお金が巡り巡って
ソフトウェアに関る人に行きわたっているんだよ。
なので、もし書いたソフトウェアをお金にしたければ、
その輪の中に入ってなきゃいけないわけだ。
受託開発とかはモロにその輪の中に入ってるわけで、
その輪の中でお客さんのためにソフトウェア等を
書いたのであれば、それでお金を貰うのは当然。
まあ昔ながらのモデルだな。

ところが最近は無料で良いソフトウェアがいっぱい出回ってるので、
ユーザからすると、わざわざお金をかけて作ってもらうより、
無料で良いものがあったらそっちを使って欲しいわけだ。
同じことができるならなるべく安いほうが嬉しいし。
ユーザにサービスする側としても、お客さんが喜んでくれるほうが
良いわけで、無料で良いものがあればそっちを選ぶのが自然。
フリーライダーで幸せ、というのはそういうシナリオだと思う。

あと、フリーライダーが増えると、ソフトウェアを書く人が
いなくなっちゃう、という話もあるけど、
ソフトウェアを書く理由って、お金儲けだけじゃないよね。
もちろんすごいソフトウェアを書く人はなんらかの形で、
お金を得て欲しい。
科学者、数学者、芸術家、音楽家、将棋指し、野球選手、
あたりがどうやって生活してるか、というのがヒントに
なるんじゃないかなあ。
そういう業界に共通する精神は、裾野を広げる、
アマチュアを大切にする、というものなんだけど、
ソフトウェア業界は、そういうことやってるかというと、、、、
やってないよねえ。
駄目だよねえ。

多分なんとかして、ソフトウェア開発は面白いんだよ、
ということを世間に広く知らしめなきゃいけなくて、
そのために、「オープンソースフリーライダー協会」みたいな
ネタをぶち上げる、というのはある意味、
ソフトウェア業界全体への貢献なんじゃないかと思うわけだ。

参考)
Free Software Foundation とネットワーク共産主義の復活
http://hotwired.goo.ne.jp/matrix/9709/1_1.html

こういう極端なモデル化はわかりやすくて良いよね。
共産主義的な考え方は合理的すぎて
人の心を無視するような気がするので、
個人的にはちょっと斜に構えていたりする。
なんとなく、なんだけど。

Referrer (Inside): [2006-05-18-1]

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